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2008年09月01日(月) 22時49分

顔上気させ、辞意説明=「国民目線の改革」強調−早口で「成果」まくしたて・首相時事通信

 「本日、辞任を決意した」。1日夜、突然の辞意を表明した福田康夫首相。東京・永田町の首相官邸で行った緊急記者会見では、就任後1年間の取り組みを早口でまくしたて、今後の政策の基礎を築いたと成果を強調した。
 午後9時半。濃紺のスーツ姿で会見室に現れた首相は、中央の台の前に立つと、やや上気した顔で約4分間にわたって一息に辞任の理由を説明した。
 昨年9月の就任から約1年。対応に追われた政治資金問題やC型肝炎、防衛省問題などを列挙し、「次から次へと積年の問題の処理に忙殺された」と振り返った。
 一方で「国民目線の改革に着手した」とし、道路特定財源の一般財源化や消費者庁創設、社会保障制度の見直しなどで「方向性を打ち出せた」と強調。8月の内閣改造を経て、総合的な経済対策を取りまとめた「成果」を並べた。
 前国会で審議拒否した民主党の対応について、「国民生活を考えた場合、このようなことは起こってはならない」と批判。辞意について「政治的空白を生じず、新たな布陣の下に政策実現を図るべきだ。実質審議入りに時間があるタイミングを狙った」と説明し、改めて「この1年で大きな前進のための基礎を築いたと自負している」と強調した。
 辞任は先週末に決断したとし、安倍晋三前首相と同じ政権の投げ出しではとの問いには、「これからの政治を考えてどうあるべきかと考えて決断した」と違いを強調した。 

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