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2008年09月01日(月) 00時24分

首相、非常事態宣言発令を否定=プーケット空港は再開−タイ時事通信

 【バンコク31日時事】タイのサマック首相は31日、テレビ演説を行い、首相辞任を求めて26日から首相府占拠を続けている市民団体「民主主義市民連合」の活動を「違法行為」と批判するとともに、辞任の考えがないことを改めて表明した。非常事態宣言を発令する考えがないことも明らかにした。上下両院は同日、特別会議を開き、混乱の打開策を協議した。
 首相は演説で「わたしは選挙で国民に選ばれた」と強調し、首相の座にとどまる正当性を主張。市民連合を首相府から武力で排除する考えがないことも繰り返した。
 また、29日夜にバンコクの国家警察首都圏警察局前で、市民連合の支援者に対し催涙ガスが発射された問題については「警察は発射していない。第3者によるものだ」と述べた。
 上下院の会議では、議員が相次いで発言し、首相に辞任を求める声と擁護する意見が出された。
 市民連合は支援者1万数千人が座り込みを続けたが、これに対し、市民連合と敵対するタクシン元首相の支持者数百人は31日、首相や政府を支持するため国会前で集会を開いた。警察当局は双方の衝突を避けるため、警戒を強めた。
 市民連合の抗議活動で29日に閉鎖されたプーケット空港は31日に再開し、国内便や海外便が発着した。しかし、国鉄は労働組合員が集団で休暇を取得しており、運休が相次いだ。 

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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080901-00000003-jij-int