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2008年09月01日(月) 21時27分

<福田首相>辞任を表明毎日新聞

 福田康夫首相は1日午後9時半から、首相官邸で緊急に記者会見し、「新しい布陣のもと改革の実現をはかるためにきょう辞任を決意した」と述べ、首相を辞任する考えを正式に表明した。昨年9月12日に安倍晋三首相(当時)が突然、辞任表明したのに続き、福田首相も任期途中で政権を投げ出す異常事態になった。首相退陣に伴い、自民党総裁選に焦点が移るが、後継レースは自民党の麻生太郎幹事長を軸に進むとみられる。

 首相は8月1日に内閣を改造し、12日召集の臨時国会では総合経済対策、新テロ対策特別措置法の延長、消費者庁関連法案の成立などに取り組む意欲を示していた。しかし、公明党が臨時国会の早期召集に難色を示し、新テロ特措法改正の見通しが立たないことや、「定額減税」などで政府への圧力を強めていることを受け、これ以上政権を維持するのは難しいと判断したとみられる。

 福田首相の辞任表明を受け、自民党は直ちに後継総裁の選出手続きに入る。総裁選が行われた場合、麻生太郎幹事長が最有力候補とされるが、麻生氏の経済財政政策に反発する中川秀直元幹事長らは小池百合子元防衛相らを擁立し対抗する可能性もある。

 首相は同日夕、麻生氏、町村信孝官房長官と首相官邸で約1時間会談。ここで辞任の意向を伝えたとみられる。【中田卓二】

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