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2008年09月01日(月) 12時27分

<防災の日>東南海・南海地震、初の想定…政府本部運営訓練毎日新聞

 「防災の日」の1日、大地震などを想定した防災訓練が全国各地であり、計約59万人が参加した。福田康夫首相ら全閣僚が参加する政府本部運営訓練は初めて、近い将来に紀伊半島沖から四国沖を震源として発生が懸念される東南海・南海地震を想定して実施。神奈川県を主会場に開かれた南関東8都県市による合同訓練は、首都直下地震を想定し、海中転落者の救助や医療救護活動などに重点を置いて実施した。

 政府本部運営訓練はこれまで、東海地震や首都直下地震を想定して実施してきた。今年は、和歌山県南方沖を震源にマグニチュード(M)8.6の東南海・南海地震が発生したとの想定。策定済みの両地震の応急対策活動要領に基づき、防災体制を検証した。臨時閣議や緊急災害対策本部設置のほか、福田首相と大阪府災害対策本部の橋下徹知事が対応を話し合うテレビ会議も開かれた。

 南関東4都県と4政令市による8都県市合同訓練は、三浦半島断層群でM7.2の地震が発生したとの想定。横須賀市の横須賀新港ふ頭をメーン会場に、約1万人が参加した。在日米軍も参加し、岸壁の崩落で海に投げ出された人をヘリで救出したり、災害時医療の訓練を受けた医師や看護師などのチーム「DMAT」が負傷程度によって治療の優先順位を判断する「トリアージ」を実施した。

 内閣府によると、防災週間中(8月30日〜9月5日)の訓練参加者は全国で計約189万人。1日以外が約130万人に上り、内閣府は「住民が参加しやすい週末の30、31日に実施した自治体が多い」と説明する。【樋岡徹也】

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