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2008年09月01日(月) 12時19分

防災訓練で橋下知事 福田首相と有事さながらのやり取り産経新聞

 東南海・南海地震の発生を想定して1日に開催された近畿府県合同防災訓練。府庁では同日午前、橋下徹・大阪府知事がテレビ会議を通じて、政府緊急災害対策本部の福田康夫首相と対談。被害状況を詳細に報告する橋下知事に対し、福田首相も政府としての全力支援を約束するなど、有事さながらのやり取りが展開された。
 府庁内に設置された災害対策本部には、防災服に身を包んだ本部長の橋下知事や府幹部、警察や消防、自衛隊など関係機関の責任者ら約50人が集まった。
 午前8時40分、大型モニターに、福田首相が「ご苦労さまです。そちらの状況はいかがですか」と被災内容を確認する福田総理の姿が映し出された。
 橋下知事は「詳細の状況は不明ですが、府の南部地域を中心に家屋の倒壊や火災などが多数発生し、死傷者も時間の経過とともに増えるとみられます」と被害状況を報告。対策本部の立ち上げや活動状況について説明した。
 橋下知事は報道陣の取材に応じ、「まったく想定されていなかった四川大地震が起こったように、いつ大地震が来てもおかしくないという心構えは絶対に必要だと思った」と強調。さらに「防災では、都道府県の枠は障害になる」と広域での防災対策の必要性を訴えた。
 一方、岸和田市地蔵浜町の浜工業公園では、朝から住民避難訓練や避難所開設訓練などを展開。炊き出し訓練では、岸和田婦人防火クラブのメンバーらが、陸上自衛隊の野外炊飯車で炊いたご飯で、約1700食分のおにぎりなどを用意した。また避難所開設訓練も行われ、自衛隊員と府立岸和田高校の生徒らが宿営用テントを設営した。
 午後10時20分ごろからは、自衛隊のヘリコプターで搬送された「被災者」が臨時ヘリポートに到着。泉南市からヘリで運ばれた同市の男性は「このようなことのないように願っている」と話していた。

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