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2008年09月01日(月) 11時16分

59万人が参加して防災訓練…東南海・南海地震を想定読売新聞

 「防災の日」の1日、全国各地で防災訓練が行われ、59万人(内閣府調べ)が参加した。政府の総合防災訓練は、今回初めて東南海・南海地震を想定。大阪府の訓練会場に福田首相を団長とする政府調査団を派遣した。内閣府によると、5日までの防災週間の期間中、全国で188万9000人が訓練に参加し、いつ来てもおかしくない「その日」に備える。

 政府の総合防災訓練は、大阪府、兵庫県、三重県などと合同で実施。午前6時半に和歌山県南方沖でマグニチュード8・6、最大震度7の地震が発生したとする想定で、午前7時に関係省庁の局長級からなる緊急参集チームが対応を協議、首相官邸の危機管理センターに緊急災害対策本部を設置した。

 福田首相はテレビ会議で橋下徹大阪府知事と連絡を取り合った後、自衛隊機で大阪入りし、大阪府岸和田市で訓練を視察した。

 また、在日米軍も参加して首都直下地震を想定した訓練が行われている神奈川県横須賀市へも、政府調査団を派遣した。

 ◆死者は最大1万8000人に◆

 東南海・南海地震は、東海地方から四国、九州沖にかけて海底を走るプレート境界「南海トラフ」を震源とする海溝型の大地震。約100年間隔で発生、今世紀前半にも起きる恐れがあるといわれている。国の中央防災会議は、地震と津波により死者は最大1万8000人、経済被害は最大57兆円としている。

 政府は昨年3月、東南海・南海地震の救助活動に関する対応計画を策定、今年1月には関係省庁の事務レベルの協力体制も整い、初めての訓練にこぎ着けた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080901-00000009-yom-soci