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2008年08月31日(日) 18時43分

中国、「個人・内部」で捜査=首脳合意で動く−ギョーザ事件時事通信

 【北京31日時事】中国製冷凍ギョーザによる中毒事件で中国公安当局が、中国国内での毒物混入の可能性を視野に捜査を進めていることが分かった。消息筋は31日までに「当局は個人的な犯行との見方を強めている」と語った。製造元の河北省・天洋食品関係者が徹底的に捜査されたという。これにより、事件の真相究明に向けた道筋が見え始めてきた。
 ギョーザ事件は1月30日の発覚から既に7カ月が経過。日中の捜査当局が相互訪問し、情報交換などを行ったが、有機リン系殺虫剤メタミドホスの国内混入を否定する中国の公式の立場に変わりはなく、双方の見解は表面上は隔たったままだ。
 ただ、福田康夫首相が5月に訪日した胡錦濤国家主席との首脳会談で、「早期の真相解明」を強く要望し、捜査協力の強化を確認。それ以降、事件捜査は水面下に潜り、中国側の方針転換に至った。
 これを受け、北京五輪に際し行われた日中首脳会談で胡主席は「早期解決」を表明。五輪成功を見極めたタイミングで中国公安省も、捜査の進展と努力を日本側に伝えてきた。 

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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080831-00000058-jij-int