2008年08月26日(火) 17時38分

【共犯尋問（７）】証人をにらみつける満井被告　総連からの前さばきを分配（産経新聞）

　《寿司店での緒方被告とのやりとりについて、検察側から河江浩司被告への質問が続く》

　検察官「緒方被告は報酬について聞いてきましたか」
　河江証人「はい」

　検察官「なんと答えました？」
　河江証人「満井さんに前さばきから払ってもらえると思っていると話しました」

　検察官「前さばきとは」
　河江証人「４月１８日に見せてもらった（朝鮮総連から受け取ったとみられる）３億円」

　検察官「なぜそのことを緒方被告に話したのですか」
　河江証人「事務所で金が動いているという話をしていたので、緒方さんも知っていると思って話しました」

　検察官「緒方被告は何と言っていました」
　河江証人「満井さんについて、あの人は引いてくるときは無理をするが、支払いはシビア。確認した方がいいと言われました」

　検察官「無理とは」
　河江証人「めちゃくちゃなことして引いてくると…」

　《河江被告をにらみつけ、メガネを人さし指で持ち上げる満井被告。イライラが募っている様子だ》

　検察官「緒方被告から報酬の額は聞かれた」
　河江証人「はい、『あなたいくら』と」

　検察官「何と答えました」
　河江証人「最高で１億と考えています、と」

　検察官「緒方被告は何と言いいましたか」
　河江証人「私とあなたが前面に立つ。満井さんの方には私からも話してあげますと言いました」

　検察官「その後、遅れて満井被告が到着しましたね」
　河江証人「はい」

　検察官「緒方被告はなにか言いましたか」
　河江証人「今回の件は、私と河江さんの案件なので、報酬も考えてもらわないと困りますと言っていた」

　検察官「それに対して満井被告は何と言いました？」
　河江証人「大丈夫です、ちゃんと考えてます。そういうことで前さばきの金を引いていますからと言っていた」

　検察官「そのことを聞いて緒方被告は何と言った」
　河江証人「『そういうことですから、河江さんも安心でしょ』といわれた」

　《寿司店での話から、河江被告が前さばきの金を受け取ったときの話へ移行する》

　検察官「前さばきの一部を受け取ったのは？」
　河江証人「４月２６日だったと思います」

　検察官「誰からいつ、どこで」
　河江証人「２６日に満井さんの事務所がある医療電子科学研究所で、満井さんから（４月）１８日に見たキャリーバッグから５０００万円を渡されました」

　検察官「３５億に変更されたことを東京都内の弁護士には伝えましたか」
　河江証人「売買条件のメモを新しく書き換え、契約書の金額を変えたものをファクスしました。そしたら、昼間に電話があり、２、３日で変わるのはおかしい。説明してほしいと言われました」

　検察官「それで弁護士とは会いましたか」
　河江証人「翌４月２７日に先生の事務所で会いました」

　検察官「弁護士は何と言った」
　河江証人「それまで賃料の３億は前払いだったのが、新条件では後払いになることについて、かなり激しく抗議されました」

　検察官「なんと答えましたか」
　河江証人「朝鮮総連の意向に沿ってのことで変えられないと答えました」

　検察官「（緒方被告が社長を務めていた）ハーベスト投資顧問については？」
　河江証人「受け皿会社で、代表は緒方先生ですと伝えました」

　《緒方、満井両被告は河江被告の証言を聞き漏らすまいと、一生懸命にメモを取っている》
　　　　＝（８）に続く

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