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2008年08月26日(火) 15時49分

【共犯尋問(3)】「総連が金を持ってきた」 満井被告が3億円を見せつける産経新聞

 《証人として出廷した河江浩司被告に対する、検察側の尋問が続く。緒方重威、満井忠男両被告とともに起訴された河江被告。(東京都内の航空ベンチャー会社社長の)Aさんが朝鮮総連中央本部売買資金を用意していると、総連側を“意図的”にだまし、売買契約を結ばせたことを証明するため、検察側は詳細な質問をしている》

 検察官「(緒方被告らや総連側に対し)『Aさんに(金を出させるように)プレッシャーをかけるという意味で、(登記移転を先行した)売買契約を実行しよう』と言ったことはありますか」
 河江証人「いいえ」

 検察官「いつ登記移転手続きを申請したのですか」
 河江証人「(平成19年)6月1日です」

 検察官「なぜ(総連側代理人の)土屋(公献元日弁連会長)弁護士や総連財務担当幹部は契約に応じたのでしょうか」
 河江証人「Aさんが間違いなく(売買資金を出すことに)応じると思ったからだと思います」

 《検察側は緒方被告や河江被告らに「詐欺の故意」があったことを、印象付けようといる。ここで話は、河江被告が満井被告に協力を求められた4月13日にさかのぼる。検察官はまず、この時点で、すでに両者が知り合いだったことを明らかにしようとする》

 検察官「ところで、この取引を初めて聞かされたのは、いつですか」
 河江証人「平成19年4月13日です。銀座のホテル西洋銀座の喫茶室だったと思います」

 検察官「満井被告と初めて会ったのは、いつですか」
 河江証人「平成17年です。東京都内の不動産関係者の下で、六本木のTSKビルの地上げにかかわっていたので」

 検察官「あなたもTSKに関わっていたのですか」
 河江証人「はい」

 検察官「緒方被告と会ったのは」
 河江証人「その後だと思います。やはりTSKビルで」

 《ここから、検察官は詐欺の謀議のシーンを再現しようとする》

 検察官「4月13日に、どういう話をしましたか」
 河江証人「『最近何をやっているの』と聞かれ、『不動産の投資家をまとめたりしています』と」

 検察官「満井被告から証人の経済状況について聞かれませんでしたか」
 河江証人「はい。借金を返したいという話をしました。住宅ローン8900万円を含めて、2億円ぐらいありましたから」

 検察官「満井被告は何を言ってきましたか」
 河江証人「利回りが10%ぐらいの物件があると。30億円で買い戻し特約付きで、35億円で買い戻す。家賃は年間3億円と」

 検察官「物件について説明は?」
 河江証人「はい。総連の入っている建物だと。買い主を探してほしいという依頼でした」

 検察官「土屋弁護士や総連の財務担当幹部になんと説明しているか、話をしていましたか」
 河江証人「はい。『私の下に投資家がいるので、投資家が金を出すということで、この案件を扱ってしる』と」

 検察官「満井被告は投資家について説明していましたか」
 河江証人「はい。『投資家はいない』と説明がありました」

 検察官「満井被告が投資家を持っていると思いましたか」
 河江証人「いえ。持っていれば、私に相談はしないでしょう」

 検察官「(総連に)うその話をしていると」
 河江証人「まあ、そういうことになるでしょう」

 検察官「そのとき、満井被告は総連本部の土地所有権をどうしようと思っているか、話をしましたか」
 河江証人「はい。『総連案件ということで投資家が心配するかもしれないから、先に登記だけを移すというやり方もある』と」

 検察官「満井被告は緒方被告については、何か」
 河江証人「代理人に緒方弁護士がついていると」

 検察官「総連の金の話は出ましたか」
 河江証人「はい。満井さんが『総連から前さばきの金を払わせることができる』と」

 検察官「証人の報酬については」
 河江証人「『前さばきの金を引き出せれば、そこから出す』と」

 検察官「引き受けたのですか」
 河江証人「はい。『難しいけど、やってみます』と」

 検察官「その後、満井被告からは電話がありましたか」
 河江証人「はい。(TSKの際の)不動産関係者とは(関係が)切れているかと聞かれ、『もう関係していません』と答えました」

 検察官「借金については」
 河江証人「『今回の案件を一緒にやれば、そんなものすぐに返せてしまう』と」

 検察官「次に会ったのはいつですか」
 河江証人「週明けて4月18日。医療電子科学研究所の満井さんの部屋で。社長室と書いてありました」

 検察官「その際、緒方被告の経歴書を見せられましたか」
 河江証人「はい。『こんな先生がついてくれるから、投資家も安心できる』と」

 検察官「現金を見せられましたか」
 河江証人「はい。1000万円の束と、1000万円の束が崩れたものを。目算で3億円あると分かりました」

 検察官「満井被告は何か言いましたか」
 河江証人「はい。『不動産関係者と切れているなら、いいもの見せてやる。総連が前さばきの金を持ってきた』と」
 =(4)に続く

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