記事登録
2008年08月25日(月) 07時06分

道仁会本部 25日仮処分申請 使用差し止め 最大規模住民603人西日本新聞

 指定暴力団道仁会(福岡県久留米市通東町)の本部事務所周辺の住民ら603人が25日、小林哲治・同会4代目会長らを相手に、本部事務所と系列組幹部などが所有する隣接ビル2棟の計3棟について、組事務所としての使用差し止めを求める仮処分を福岡地裁久留米支部に申請する。住民側弁護団(椛島修弁護団長)によると、指定暴力団本部事務所の使用差し止めを求める仮処分申請は全国で初めて。全国の弁護士380人で弁護団を結成し、暴力団事務所の明け渡しに関する法的訴えとしては、住民数、弁護士数ともに過去最大規模という。

 申請で住民側は、道仁会と対立する指定暴力団九州誠道会(同県大牟田市)との抗争の巻き添えになるのをおびえ、日常的に不安を感じるなど、憲法が保障する平穏に暮らす権利(人格権)が侵害されていると主張。使用差し止めに伴い、監視カメラの撤去や、立ち退き後、3棟のビルを裁判所の執行官の管理下に置くことも求める。

 同本部事務所をめぐっては22日、道仁会側が入り口に張り紙で移転を表明。だが弁護団によると、道仁会側は隣接ビル2棟のうち1棟は3カ月間、残る1棟も8カ月間、使用継続したい意向を示しているという。

=2008/08/25付 西日本新聞朝刊=

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080825-00000010-nnp-l40