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2008年08月22日(金) 13時08分

知っていますか?女装ニューハーフイベントオーマイニュース

 最近は「女装萌(も)え」らしいと誰かが言っていた。最近「女装」や「ニューハーフ」といった言葉をよく耳にするようになったと感じるのは私だけではないはず。芸能界では“はるな愛”さんの人気が高まっており、また、“学校へ行こう”(TBS)など、テレビでは女装をテーマに番組が企画されたり、最近ではコミケなどでも女装コスプレをした男性を多く見かける。

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 一般女性向けファッション雑誌にも女性にしか見えないニューハーフがモデルとして載っている世の中だ、もはや社会権を得たと言ってもいいだろう。女性を目指している男性がいようとも、それはそれで自分の生きる道なのだからいいというのが最近の風潮である。

 さて、本題なのだが、みなさんは「女装ニューハーフイベント」というのをご存じだろうか?

 もちろん彼女ら(彼ら?)の存在がある限り、出会うためのコミュニティーの存在は必然なのだが、想像もしなかったという人もいるのではないだろうか。それは女装さんやニューハーフさんたち、それを求める男性・女性たちが集う“集会場”なのだ。

 ここからは私が現場に見学に行ったところの体験談となる。まず意外だったのが一般女性が多く参加していたこと。目的はさまざまだが、女装・ニューハーフの方に好意を懐(いだ)く方も多いようだ。秋葉原系の人々も多く参加していた。アニメかコスプレの影響があるのか、もしくは枠にとらわれない彼らに何か共感できるものがあるのか、女装をしたり、コスプレをしている女の子もいた。

 気になるのが女装さんやニューハーフさん。もちろん見るからに男性らしさが見え隠れしている方もいる。が、しかし女性にしか見えない人もいるではないか。そして若い。露出度の高いセクシーなお姉さまもいる。イメージとしてはもっと年齢層が高いかと思っていたが、これが現代の女装・ニューハーフなのだろうか。私自身が確認できる範囲内での判断だが、このイベントには多数女性も存在していたので、本当に見た目もかわいい子は、男だと言ってもらわない限りわからない。

 イベント会場に入り、ひと通り空間を眺めた後、受付でジンライムを受け取った。集会といっても場所はクラブイベント会場、東京の地下でこのような集まりがあるとは。ステージではおそらく出演者ではない一般参加者の女装の方やニューハーフの方が踊っている。

 ふと、隣にいた女性が私に声をかけてきた。

 「1人なんですか?」

 見たところ彼女も1人だった。お互いにこの空間での新鮮な感想を話し合った。すると、話がどうも食い違うことに気づいた。彼女は知っていると思ってたと言わんばかりに、さらりと正体を教えてくれた。容姿こそ一般的だが、てっきり普通の女性と思った私は驚いた。男性の方であった。ここではこんなのがしょっちゅうだ。

 会場は、それぞれがこのひと時を、コミュニケーションの場として、お酒などを飲み、踊ったりしながら盛り上がっている印象だった。1人で来ている参加者が多いというのが特徴である。1人ではなくても少数。コミュニケーションを目的とするイベントだからだろうか。興味がある方は意外と1人で行ったほうが、話し相手を見つけられるかもしれない。

 外に出ると本物の女性さえ疑わしく思える。そんな気持ちを抱きながら、始発電車で帰った。

(記者:長谷川 直哉)

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