2008年08月22日(金) 12時42分
グローバリゼーションの果ての「質素社会」(オーマイニュース)
今や格差社会と言われ続けていますが、これは最近に始まったことではありません。
私が就職したころは、永年勤続の時代で新人教育も5年という長い時間とお金を使い企業は人材教育をしていました。
「あなたの5年後に期待する」
というのが上司の口癖で厳しくもありましたが、システム的な教育を日常的に実施されていました。
それから10数年後、縁があり外資系の会社に転職しましたが、そのころから何かが狂ってきました。
管理職待遇だったものの、数年後にはトップは2年ごとに変わり続けることが常態化し、幹部間のコミュニケーションも疎遠となり始めたのです。
当時、本社のヨーロッパ人の友人が言いました。
「いまでこそ600万から1000万の給料をもらうのが当たり前でしょうが日本も10数年後には、400万を切る社会が来るでしょう」と……。
そして現在、そういう時代に入ってしまっています。
若者は、正規社員になることすらできなくて、能力があり一生懸命働いても年収200万円という人もいる時代になってしまっているのです。
これは、「格差社会」というものではありません。
国際的な賃金体系に日本も到達したということです。過去の栄光は、いつまでも続きません。
バブル時代は、高額所得を得ることができましたが、飽和社会になってしまうと西ヨーロッパの諸国と同じように低賃金社会になっていくものなのでしょう。
今までのぜいたくな生活から脱却して質素な生活へ移行する時期に突入してしまっているのです。
農業政策、漁業政策なども後手後手の政策でサラリーマンのみならず1次産業も壊滅的な状況になっています。
これから給料に見合った生活を余儀なくされるため、悪循環により景気も後退するでしょう。悪循環はこれからも継続していくことは必至です。
旧態依然の政治手法を続ける政権政党による国づくりにも期待できないのは、国民の皆さんが理解するところです。
グローバリゼーションの時代、これからの若者のスキルを求めているのは海外であるのかもしれません。このままでは、有能な若者は海外へ移転してしまうことになるのでしょう。
海外の若者が、そうしているように……。
形骸(けいがい)化してしまった東京という大都会は、これからローマ帝国が滅亡していったように衰退の道を転げ落ちていくのでしょうか?
今こそ、有能な「平成の若き獅子」が立ち上がる時ではないでしょうか?
(記者:東 孝太郎)
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