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2008年08月20日(水) 11時15分

中国の「暴力サッカー」に批判続出!オーマイニュース

 連日盛り上がっている北京オリンピックですが、そのホスト国・中国代表のサッカーチームがまたもや悪質な暴力行為を行い。多数の批判を浴びています。

 その行為は、「2008年8月10日、北京五輪男子サッカー1次リーグ・中国対ベルギー戦で、中国代表のDF譚望嵩(タン・ワンソン)選手がセバスティアン・ポコニョーリ選手の局部を故意に蹴(け)り、負傷させた」(8月17日 Record China/Yahoo! ニュースより)というものです。

 その後、この行為について、インターネットではポコニョーリ選手を心配する書き込みと、中国と譚望嵩選手への批判の書き込みが殺到しているようです。

 私としても、「サッカーファン」として、「日本人」として、譚望嵩選手はもちろん、中国代表チームに対しては批判を申し上げたいと思います。

 中国代表と日本代表の試合では、これまでに数々のトラブルがありました。最近の代表的なものは、中国・重慶で行われた第3回東アジア選手権で、国歌斉唱の時に罵声(ばせい)を受けたあげくに、安田選手が中国のGKに跳びげりを受け負傷したシーンが思い出されます。

 この時、オーマイニュースにて記事を書き、「“悪質なプレー”と“そうでない”ラフプレーに分け、“悪質なプレー”にのみ批判すべき」と言いました。今回の行為などを見ると、中国は“悪質なプレー”ばかりで、「ボールを取るため、ゴールを防ぐために危険なプレーをしてでも止める」というよりは、「相手をケガさせるために止める」とも取れるようなプレーが多々あります。

 これにより感じたことは、中国には「サッカー文化」が根づいておらず、サッカーへの愛情などが浸透していないということ。

 日本という国も、国全体で言えば、「サッカー文化」というものはまだまだ根づいていずに、一般の人々はサッカーW杯やオリンピックでは結果しか興味がないような状態ですが、あくまでスポーツという範疇(はんちゅう)です。

 しかし、中国には「勝てばいい」という考え方や、「サッカー以外の感情をぶつける」という行為が垣間(かいま)見えます。

 平気で悪質行為をする選手や、会場で罵声(ばせい)を浴びせ、悪質行為を喜ぶ国民は、サッカーに対する愛情はないと思います。

 例えば今回のオリンピックにおいては、自国開催ということもあり、「相手をケガさせても勝たなければ」という感情があったのではないでしょうか。言いすぎかもしれませんが、報道や一部の映像を見る限りは、そう思えてしまいます。

 日本のサッカーファンは、「相手をケガさせても勝てばいい」という考えは当然ありませんし、スタジアムで相手の国歌斉唱時に罵声を浴びせたり、人種差別的な野次(やじ)もしません。歴史が浅いせいで、日本代表が世界大会に縁がないころに育ったサッカーファンは「サッカー」というスポーツ自体のファンで、私のように「ほかの国の代表チームを応援する」という人間すらいます。

 ラフプレーと言えば、南米の選手などが使う「マリーシア」というものがありますが、これはあくまでもボールを取ったり、試合を優位に進めるためにする行為であり、ケガをさせるための行為ではありません。そして、結果的にケガをさせてしまったら「マリーシア」ではありません。報道で「カンフーサッカー」とありましたが、そんなにかっこ良いものではなく、ただの「暴力サッカー」です。

 中国が「あくまでも結果的にケガをさせてしまった」と言うならば、サッカーも演技もヘタクソすぎです。そして、故意であるなら、「オリンピック」や「ワールドカップ」という舞台に立つべきチームではありません。

 サッカー界では、「子供が見ている」ということで、暴力行為は非常に厳しく扱われています。今回の件を受けて、国際サッカー連盟(FIFA)は今後W杯などの際、中国に対してなんらかの指導、や対策をすべきではないでしょうか。

(記者:白石 竜次)

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