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2008年08月19日(火) 18時58分

交渉次第〜激安?それとも高額?【中国】ツカサネット新聞

中国での買い物は決して楽ではないが、努力したぶんそれだけ自分に得が帰ってくることがある。

店内の品物には一切値段が書かれていない。スーパーやデパートでは当然値段がついているのであるが、一般の小売店では値段が書かれていないものが多い。さてどのように買い物をするのか。

中国に来たばかりの私は一件の洋服店に立ち寄った。そこで一着気に入ったポロシャツがあった。「この服いくらですか?」(多少銭?)この一言から、店員とお客との目に見えないバトルが始まった。

店員は「200元」と返答。私は定価がいくらなのか分からず、日本円にすると3000円くらいだからこんなものかと思ったのだが、ちょっと躊躇して帰ろうとした。すると、店員は「100元でもいい」と値段変更。

半額である。「ラッキー!」と心弾ませ、喜んで100元を支払って帰途についた。しかし奇妙なことに店員の顔もなぜかやけにうれしそうであった。・・・残念なことに、後に知ったのだが、そのポロシャツは50元またはそれ以下で購入可能だったのだ!「ぼったくり!」被害である。

そもそも私にも過失があった。店員が200から100に値段を変えてきた際に、何かおかしいと気付くべきであった。何事も失敗から教訓を学ぶものである。中国の商売は日本の方法と違う。日本だとすべて受動的に値段が付けられていて、そのまま値段を自分で判断して購入する。

しかし中国は、お客が能動的に行動しないと得したくてもできない部分がある。一般の小売業者の場合、お客の発音を聞き分けて値段を変えてくることがある。先ほどのポロシャツの場合、地元の方言なら65元、地元じゃない場合70元、怪しい外国人の場合200元くらいであろうか?しかしその値段を聞いてからお客が更に値段交渉しなければ決して安くはならない。疲れる買い物である。

中国にいる限り、『買い物交渉』は欠かせない。交渉次第で激安にもなれば高額にもなる。しかしそれと共に、買い物の交渉は人と人との更なる接触を意味し、日本には存在しない何か人間味がまだ中国にはあふれているのを発見できる瞬間でもある。

(記者:COFFEE TIME)

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