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2008年08月19日(火) 12時00分

ユーザーの不満が募る『iPhone 3G』接続問題、その原因は?WIRED VISION

Brian X. Chen

『iPhone 3G』の接続状態に関してユーザの不満が高まっている。特に不満が多いのは、米AT&T社のワイヤレス・ネットワークでデータをダウンロードするときの速度だ。高速な3Gネットワークから、より遅い以前のEDGEネットワークへ警告もなしに頻繁に切り替わったり、データ信号がそっくり失われたりするなどの事態もよく聞かれる。3Gネットワークを使った場合でさえ、一部のユーザーは性能に失望している。米Apple社が約束していた「旧型iPhoneの2倍の速度」にはとても及ばないと思われるからだ。

この状態を皮肉った動画もYouTubeに登場した。コマーシャルと実際はまったく違う、と「比較画面」を登場させる動画だ(以下)。

Apple社とAT&T社は、沈黙を守るか、当り障りのない「すべて順調だ。検討すべき点は何もない」的な発言を述べるに留まっている。AT&T社広報のBrad May氏はワイアードに対し、「新しいiPhoneはわが社のネットワークで良好に機能している」と述べた。「周囲の建物や木や接続している人数など、さまざまな条件によって違ってくるので、障害はケースバイケースで調査されなければならない」

一方、一部のブロガーやジャーナリストたちの間では、この問題に関する意見を集めようという動きが活発だ。

『CNET』では、パターンを見つけるためにユーザーからのコメントを集めているし、コメントを集めるためのブログを自分で始めたiPhone 3Gユーザーもいる。ワイアードでも、世界中のユーザーに対して、自分の接続状態をチェックして報告してもらう調査を開始した。[Apple社でも専用スレッドがある。]

双方向のZee Mapsを利用した、ワイアード読者による調査結果表示

問題を生じさせている原因は何なのだろうか。ワイヤレス・ネットワークの専門家たちに意見を尋ねてみた。

フェムトセル[非常に小さな携帯電話の通話エリア]を開発する米Airvana社の製品開発副社長を務めるDavid Nowicki氏は、電子メールによるインタビューで、問題はネットワーク・インフラにあると述べている。

Nowicki氏が指摘するのは、AT&T社の3Gネットワークが新しいものであり、最適化には数年かかるが、これは正常な現象で、新しいネットワークには問題がつきものだということだ。さらに、AT&T社は3Gネットワーク用の機器を、同社の既存の電波塔に設置したが、これらの塔は、3Gよりも有効範囲の広い、旧式の2G技術の要件に基づいた間隔で建てられている。つまり、どのセルでも、端の付近では、3Gの受信が2Gや2.5G (EDGE)の受信よりもかなり劣ることになる。早い話が、携帯電話とのつながりに関しては、EDGEの方が3Gよりも優れているのだ。

容量の制約も問題の1つだ、とNowicki氏は付け加える。ネットワークの電波塔では、データと音声の両方のサービスを提供しており、使用中ではない装置とも通信している。これがネットワークを酷使することになる。3Gの電波塔に対する要求が過剰になると、データ・パケットが破棄される。その結果、携帯電話で信号をまったく受信できなくなったり、より負荷の少ない電波塔を経由するEDGEネットワークにリセットされたりするのだ。

(2)へ続く

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080819-00000002-wvn-sci