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2008年08月18日(月) 17時10分

被害者の7割が「よく知らなかった」 振り込め詐欺アンケート(和歌山)紀伊民報

 被害に遭った人の7割が、振り込め詐欺について「よく知らなかった」と話していることが県警の調査で分かった。県警は「手口について、より具体的に広報し、周知を図りたい」と話している。
 振り込め詐欺被害防止対策に活用するため、県警が今年1〜6月に県内で被害に遭った111人のうち、面談に応じた52人に事情を聞いた。
 それによると、78%がニュースを日常的に見ているが、振り込め詐欺については「名称だけ知っていた」が54%、「まったく知らなかった」が15%と認知度が低かった。ニュースをよく見ていると答えた人で被害に遭った人は52%いた。
 相手を信じた理由では、架空請求の場合、インターネットなどで「心当たりがあった」が50%。融資保証では銀行の系列会社のような名称を出され「実在すると思った」が44%を占めた。
 111人の被害届分析では309回の振り込み中、金融機関の窓口利用は1%のみ。金融機関内の現金自動預払機(ATM)が65%、スーパーなど出先のATMが28%と大半を占めた。被害別では融資保証の86%が金融機関店舗内ATM、還付金の79%が出先のATMだった。県警はATMのパトロールを強化するとともに、銀行にも協力を求めていくという。
 県警は「振り込み依頼の電話やハガキは要注意。すぐに振り込まず、家族や警察に相談して」と呼び掛けている。被害者の88%は家族と同居していた。
 また、よくある手口を記した振り込め詐欺チェック表を作成。全署に配布し、防犯教室などで活用する。
 県内の6月末までの振り込め詐欺の認知件数は111件(前年比11件増)で、被害総額は1億947万1380円。

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