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2008年08月13日(水) 00時18分

ロシア、軍事作戦を終結=紛争前の状態へ軍撤退−グルジアはCIS脱退表明時事通信

 【モスクワ12日時事】ロシアのメドベージェフ大統領は12日、南オセチア自治州問題をきっかけに開始したグルジアへの軍事作戦終了を決めたと表明した。同大統領はまた、欧州連合(EU)議長国フランスのサルコジ大統領と会談し、南オセチア紛争の解決に向け、ロシア、グルジア両軍を撤退させ、戦闘以前の状態に戻すことなど6原則で合意した。ただ、グルジアのサーカシビリ大統領は独立国家共同体(CIS)からの脱退を宣言するなど、事態の収拾が図られるまでには曲折も予想される。
 メドベージェフ大統領は、セルジュコフ国防相らから戦況報告を受けた後、「南オセチアへの侵略者は罰せられた。ロシア平和維持部隊と住民の安全は回復された」とし、軍事作戦の終結を決定したと述べた。メドベージェフ、サルコジ両大統領が合意した原則には、武力行使の回避や軍事行動の全面停止のほか、グルジア、ロシア両軍が軍事行動開始前の場所に撤退することが盛り込まれている。また、南オセチア自治州、アブハジア自治共和国の地位や安全保障に関する国際的な討議を始めるとしている。サルコジ大統領は共同記者会見で、EUはグルジアに平和維持部隊を送る用意があると表明した。
 しかし、AFP通信などによると、ロシア軍機による空爆はこの日も続き、グルジアのグルゲニゼ首相は「ロシア軍が作戦を停止したとの確証が必要だ」と述べ、総動員態勢を維持する方針を表明。グルジア西部のアブハジア自治共和国では12日、グルジア側が実効支配していたコドリ渓谷を分離派政府部隊が制圧した。 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080813-00000002-jij-int