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2008年08月12日(火) 20時39分

紛争続くグルジア政府サイトがロシアのDDoS攻撃で沈黙 - 一部海外報道マイコミジャーナル

軍事的緊張の続くロシアと黒海沿岸の国グルジアだが、両国の戦いはインターネットの場にも拡大している。8月7日(現地時間)にロシア軍の駐留する同国の南オセチア自治州への侵攻を開始したグルジアだが、攻撃を受けたロシア側が報復を宣言して両国が交戦状態に入ると同時に、グルジア政府のWebサイトに対しても何者かによるサイバー攻撃が開始され、現在も継続的に攻撃が続いている状態にあるという。AP通信を始め、複数の海外メディアが報じている。現在も同国サイトにアクセスできない状態が続いており、一種のDDoS攻撃に晒されている模様。その狙いはネットを通じての世界へのメッセージ発信をグルジア政府に行わせないためとみられ、現在西側政府らの協力を得て問題解決へと動き始めている。

グルジア政府は10日、同国サイトがサイバーアタックに晒されている状態にあり、外部からのアクセスが遮断されていることを電話インタビューの中でAP通信に対して答えている。AP通信の報道によれば、同国内にあった政府関連サイトはロシアとの開戦と同時にロシアからの多大なアクセスを受け、外部から隔離された状態になったという。そのため、攻撃対象となった一部サイトのサーバを米国内などのホスティング事業者に一時待避する措置を進めたようだ。だが移転後もサーバへの攻撃は続いており、その経路をたどるとモスクワとサンクトペテルブルグが発信源だったという。米Wall Street Journalでは、攻撃の発信源はこうしたサイバー犯罪の支援組織であるRussian Business Networkにあると報じている。

軍事的侵攻で都市を制圧するとともに、サイバー攻撃を通じてネットでの対外的な情報発信も封じるという両面作戦が、今回のグルジア-ロシア紛争の直下で進行しているようだ。

(Junya Suzuki)

[マイコミジャーナル]

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080813-00000001-myc-sci