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2008年08月09日(土) 12時36分

<グルジア>南オセチアの独立派「1400人以上死亡」 毎日新聞

 【モスクワ大木俊治】グルジアからの分離独立を求める南オセチア自治州をめぐるロシアとグルジアの軍事衝突で、南オセチア独立派政府のココイティ大統領は8日夜(日本時間9日未明)、グルジア軍の攻撃で住民ら1400人以上が死亡したと表明した。インタファクス通信が伝えた。両国軍は州都ツヒンバリ周辺で激しい交戦に入っており、戦闘の拡大と長期化が懸念されている。

 ロシア軍の増派部隊の支援を受けた独立派政府は9日未明、グルジア軍を撃退しツヒンバリを奪還したと主張しているが、その後再びグルジア軍の総攻撃が始まったとの情報もある。

 グルジアのサーカシビリ大統領は8日深夜、テレビを通じ、ロシア軍の空爆や南オセチアへの進攻作戦でグルジア軍兵士ら30人が死亡したと述べた。グルジアのテレビはロシア軍が黒海沿岸のグルジアの港湾都市ポチなどを空爆したと報じ、首都トビリシでもロシア軍の空爆を警戒して住民の避難や「戦略的な施設や重要な国家機関」の撤退が始まったと伝えた。ポチへの空爆についてロシア側は確認していない。

 一方、南オセチアに隣接するロシア・北オセチア共和国の当局者は、8日深夜までに南オセチアからの避難民を乗せたバス140台が到着したと語った。人数は明らかでないが国連難民高等弁務官事務所は少なくとも1000人と見積もっている。

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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080809-00000046-mai-int