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2008年08月08日(金) 19時08分

【音楽】ミスチルの音楽配信まもなく開始ツカサネット新聞

少し前の話になるが、頑なに音楽配信を拒んでいたビクターのサザンオールスターズが無期限の活動停止に合わせてLISMOで音楽配信をはじめた。デイリーチャートでは1/4をサザンオールスターズが占めるという結果になり、レコード会社の杞憂もなんのその、サザンオールスターズは見事に売れた。このまま行けば、PC音楽配信 -iTunes, morawin- でもはじまると考えていいだろう。

ここで整理しておきたいのが、PC音楽配信をやっていないのはサザンオールスターズ、Mr.Children、ジャニーズである。iTunesUSAではソニーが参加しているが、日本ではiTunesにソニーは参加しておらずmora及びmorawinでの配信となる。サザンオールスターズがLISMOで音楽配信をはじめて成功したことにより、奇跡の地球などで合作し縁の深いMr.Childrenの着うたの開始も時間の問題になってきたと考えていい。

Mr.Childrenの所属するレコード会社はそろって音楽配信を開始していないが、わたしの考えが正しければ、インターネットに無知で「得体の知れないところには商品を出せない」という姿勢になっていると思う。現にCSなどのテレビ局には問題なくPVを提供し(ジャニーズもそうだ)ネットのみに警戒を解いていないという姿勢が伺える。

その原因としてテレビ局から流れるネットの不気味な情報。だれそれが殺人予告をしたとかそういうことのみで、ほんとうのネットのことは語られていない。それはテレビ局にとってインターネットは視聴率を奪うものであり、好意的な報道はできないということがある。考えてみればこれだけパソコンが普及しているのにデジタル情報やパソコン講座を流すのはNHKのみである。

テレビ局はネットが怖い。それをレコード会社は鵜呑みにして(Mr.ChildrenのNOT FOUNDなどはネット音痴をさらけ出してしまった典型と言っていいだろう)戦々恐々としている。WinnyやShareでコピーが流れるとか自分たちの楽曲にウイルスが混合するとか、間違った情報ばかり。

しかし消費者にしてみれば、決してエコではない音楽CDをいつまで販売しているのかという思いもある。RadioHeadなどはプラスティックをやめて紙でCDを発売しているが、これを何百万枚と販売して果たしてエコと言えるかやや疑問だ。それに比べて音楽配信は環境を汚さずダイレクトにリスナーに音源を届けられるため、時代にかなった方法と言っていい。

デジタルの申し子のような宇多田ヒカルは音楽配信とCDでは音源を違うものにしてリスナーを愉しませようとしているなど努力の跡が見られる。確かにWinnyやShareでコピーが流れるだろう。しかしそれは音楽配信を開始していないいまでも同じで、ましてや自分たちの楽曲がウイルスになってしまうなどと言うのは勘違いである。もちろん音楽会社自らCDの中にウイルスを入れてしまったらまったくの無防備だったとしか言いようがないが、iTunesやmoraはデジタルのプロたちが配信をしている。まずウイルスの心配はないだろう。

いまの時代に限らず「変化」を恐れるものは衰退する。これは歴史が証明してきたことだ。これだけデジタルが普及してきたのに関わらずアナログに固執するというのはあまり賢明なやり方ではないだろう。アドバイザーを雇うなり勉強するなりしてリスナーの支持を今以上に集められるようにがんばってほしい。リスナーはいつまでも待っている。

(記者:水口 英策)

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