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2008年08月07日(木) 00時01分

<マンホール事故>気象情報の自動受信装置備えず…業者側毎日新聞

 東京都豊島区の下水管工事現場で地下にいた作業員5人が流された事故で、工事の際に大雨洪水注意報などの気象情報を把握していなければならない請負業者が、情報を自動的に受信できるシステムを備えていなかったことが6日、都の調査で分かった。

 会見した都下水道局の小川健一計画調整部長は「現段階は業者側に自動配信システムの配備などを義務づけていないが、素早く現場に情報が伝わる方法を模索し、義務化を含め検討したい」と述べた。

 都は6日、事故当時の状況について元請け会社「竹中土木」の幹部に聞き取りをした。工事の際に気象情報を把握する立場にあった担当者は、事故直前の5日午前11時半に大雨洪水注意報が発令されたことを知らず、作業員に退避を指示したのは同50分ごろだった。事故直前に携帯電話のインターネットを通じて気象情報にアクセスしたが、大雨が降る様子は確認できなかった。

 都は6日、地下作業を伴う都の発注工事をすべて中止するよう関係者に通知した。各工事の安全管理を確認したうえで再開。事故の再発防止計画がまとまるまで雨天時は工事をすべて中断する。【市川明代】

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