2008年08月01日(金) 13時30分
“ホワイトアニマル”が珍しいのはなぜ?(R25)
さる6月18日、関東オークスで「ユキチャン」が白毛馬としては日本競馬史上初めて重賞を制した。そもそも、白毛馬は非常に希少性が高く、これまでに登録された44万2980頭の国内馬のうち、たった18頭(日本軽種馬登録協会調べ)。その割合は0.004%、じつに2万5000分の1だ。
馬以外でも一般に“ホワイトアニマル”は珍しいとされている。なぜ? トラ、クジャク、レア(ダチョウの仲間)など多くのホワイトアニマルがいる東武動物公園に聞いた。
「白い動物は、基本的に突然変異でしか誕生しないので、数が極端に少ないんです。色素をもたないアルビノと単に外見が白い白変種の2種類がいますが、アルビノは色素がないため、黒目の部分に血液の色が浮かび上がって赤目になるのが特徴ですね」(動物園事業部・下 康浩さん)
なるほど。でも、なぜ突然変異でしか誕生しないんでしょうか?
「野生の場合、白い体は目立ちすぎるため、真っ先に捕食されたり、狩りに失敗したりしてうまく生き残れないようです。また、アルビノは色素を持たないので紫外線に弱く、短命に終わるケースが多いようですね」(同)
しかし一方で、シロクマやシロウサギなど、白い体であるがゆえに雪や氷に覆われた環境で目立ちにくく、上手に適応して生き残ってきた動物たちもいるという。
そんな珍しいホワイトアニマルの中でもっとも希少性が高いのは? 今回、様々な研究者や動物園関係者に聞いてみたが「よくわかっていない」という回答ばかり。唯一、米ABCが報じた「アルビノのミミズクは世界で1羽」という情報だけが得られた。単に白い毛のミミズクならいるものの、アルビノとなると世界中で確認されたのは1羽だそう。
ちなみに、ホワイトアニマルたちには福島県の東北サファリパークでも会える(ライオン、ワニ、ヒグマ、キツネなど)。古くは白いゾウが“神の使い”とされた時代も。この夏、涼しげな“白”の世界に触れてみてはどうだろう。
(R25編集部)
※コラムの内容は、フリーマガジンR25から一部抜粋したものです
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