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2008年07月31日(木) 20時10分

<洋販>自己破産を申請 洋書販売の最大手、ネットで打撃毎日新聞

 洋書輸入販売の業界最大手、日本洋書販売(洋販、本社・東京都港区)が31日、東京地裁に自己破産を申請した。負債額は65億円。また同社のグループ会社で、青山ブックセンターや流水書房などの店舗を運営する洋販ブックサービスも同日、民事再生法の適用を東京地裁に申請した。負債額は54億円。

 帝国データバンクによると洋販は1953年設立。「ニューズウィーク」や「タイム」などの有名雑誌や「ハリー・ポッター」シリーズの原書など一般書から専門技術書まで幅広く扱っていた。英語圏を中心に、独仏伊など約20カ国の出版社約150社と取引関係があった。

 92年9月期には年売上高96億3800万円を計上していたが、最近はインターネットによる通信販売の拡大など販売ルートの多様化などが影響し、05年8月期は55億6300万円に減少。07年11月期は31億2500万円とジリ貧の状態になっていたという。業界関係者は「一時的にでも外国雑誌の供給が断たれ、販売に影響が出る書店もあるのではないか」と話している。

 洋販ブックサービスについてはブックオフ(神奈川県相模原市)が31日、スポンサーとしての支援に名乗りを上げており、青山ブックセンターなどの店舗は営業が継続される見通しだ。【若狭毅】

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