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2008年07月31日(木) 00時00分

「名水百選」でも飲めません中国新聞

 環境省の「平成の名水百選」に選ばれた周南市鹿野上の潮音洞で、流れる水を飲料用にくもうとする人が相次ぎ、市は近く「飲用ではありません」との看板を設置する。

 百選選定から1カ月余りの間に、市鹿野総合支所には30件以上問い合わせが相次いだ。場所や周辺の設備などのほか、10件余りは飲めるかどうか尋ねる内容だった。また潮音洞からの流れを引く水路沿いの延長約500メートルの遊歩道「清流通り」を散策する観光客の中にも、ペットボトルなどで飲用に持ち帰ろうとする人が散見されるという。

 市は問い合わせや、持ち帰ろうとする人を見つけると「飲めません」と声を掛けるが、常に注意はできない。このため潮音洞に出入りできる漢陽寺裏手の格子戸脇に看板を設置することにした。縦90センチ、横50センチのプラスチックパネルの端材を使い、市職員が手作りする。

 潮音洞は地域の生活用水と農業用水の確保のため350年前に掘削された。歴史が息づく景観づくりが評価され、百選に選ばれた。

【写真説明】近く入り口に「飲用ではありません」との看板を設置する潮音洞

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200807310064.html