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2008年07月31日(木) 11時07分

アウェー席から観た日本対アルゼンチン戦オーマイニュース

 「サッカーの日本代表戦」なんていうと、ほとんどの人が日本側の視点で観戦されると思います。そして、実際に観戦する時も、日本側の席で観戦すると思います。

 ですが私は7月29日(火)に東京・国立競技場で行われた「キリンチャレンジカップ2008・U−23日本代表対U−23アルゼンチン代表」で、アウェーである「アルゼンチン代表側の席」で観戦しました。

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 チケットもアウェー側を購入し、アルゼンチン代表のユニホームを着て、国立競技場に入りました。試合開始1時間以上前に会場に入り、アウェー側の入場口に入ったところ、係員の方が「アルゼンチン代表側の席はほぼ満員となっています。日本代表側の席にまわるようにお願いします」と説明しました。

 試しにアルゼンチン代表側に入って見ましたが、本当にほぼ満員の状態でした。「外国」であり「日本の対戦相手」でもある国とはいえ、今回は世界でも常に実力上位のアルゼンチンです。

 さらに今回は、アグエロ、ガゴ、バネガなど、ヨーロッパの有名クラブチームで戦っている選手に加え、オーバーエイジ枠でリケルメ、マスケラーノという超一流の選手も来日しています。

 アルゼンチンの方と思われる外国の方もいましたが、多数の「日本人のアルゼンチンサポーター」が、アルゼンチン代表のユニホームを着て集まっていました。

 また、国立競技場の席の配分にも「アウェー席」原因がありました。通常、「アウェー席」というと、ゴール裏の全般を指すのですが、この日の場合、ゴールの真裏は日本代表のサポーター席に当てられていて、「アルゼンチン代表席」として割り当てられた席はゴールの左ななめ後ろのわずかなスペースでした。

 そこに、運営側の予想外に多くのアルゼンチン代表サポーターが殺到し、満員になってしまったという訳です。ただ、運営側の迅速な対応で、アルゼンチン代表席のスペースが増え、席に余裕ができ、すべてアルゼンチンサポーターが無事に観戦できました。

 「アルゼンチン代表席」の様子ですが、アルゼンチン代表のサポーターにもさまざまな人がいました。まずはアルゼンチンの方。アルゼンチン代表のユニホームや、グッズを身につけ、応援歌や声援をし、盛り上がっていました。

 そして、日本人のアルゼンチン代表サポーター。思い思いのユニホームや、グッズを身につけ、アルゼンチンの方と交流する方や、一緒に応援している方と、私のようにおとなしく観戦している方もいました。

 また、選手やクラブチームのファンの方もいました。スター選手であるリケルメが所属するボカ・ジュニオルズ(アルゼンチンのクラブチーム)のユニホームを着たファンも多数見かけました。

 それと、これは推測ですが、マスケラーノが所属するイングランドの「リバプール」のファン、ガゴが所属するスペイン・「レアルマドリード」のファン、アグエロが所属するスペイン・「アトレティコ・マドリード」ファンの方もいたのではないかと思います。また、来日はしませんでしたがメッシのファンと所属するスペインの「バルセロナ」のファンもいました。さまざまなサポーターが一緒になって、アルゼンチン代表を応援していました。

 このように、日本人のサッカーファンはその歴史の浅さからさまざまで、「日本代表」や「Jリーグのチーム」よりも「外国の代表」「外国のクラブチーム」「外国の選手」を優先し応援するファン・サポーターも多くいるのです。これは「フットボール(サッカー)の文化」としては素晴らしいと思います。

(記者:白石 竜次)

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