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2008年07月30日(水) 00時00分

審議監「昇進の見返りと思わず」 大分教員汚職中国新聞

 大分の教員汚職事件で、大分県教育委員会ナンバー2の富松哲博とみまつ・てつひろ教育審議監(60)が県警の任意の事情聴取に対し、元県教委義務教育課参事矢野哲郎やの・てつろう被告(52)=贈賄罪で起訴=から受け取ったとされる二十万円分の商品券について「昇進の便宜を図る見返りのわいろとは思わなかった」と話していることが三十日、分かった。

 県警はこれまで、複数回にわたり県内の警察施設に富松審議監を呼び、事情聴取を実施。富松審議監は商品券を受け取った経緯について「今後のあいさつ程度のものだと思っていた」とし、一貫してわいろの認識はないとの趣旨の主張をしているという。

 これまでの調べに矢野被告は「商品券の提供は『今後もよろしくお願いします』との趣旨だった」と一貫してわいろ性を否定する供述をしており、県警は富松審議監の事情聴取内容との関連を慎重に調べている。

 県警は商品券がわいろに当たるかどうかの捜査を継続しており、今後も富松審議監に随時聴取を要請する方針。昇進に関する指示の内容などについても、部下だった元義務教育課参事江藤勝由えとう・かつよし被告(52)=収賄罪で起訴=から起訴後も引き続き任意で事情を聴いている。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200807300459.html