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2008年07月30日(水) 15時01分

不正受給:新庄職業訓練協会が補助金3099万円 受講者を2779人水増し /山形毎日新聞

 新庄市の職業訓練施設「新庄マイスターカレッジ」を運営する新庄職業訓練協会(佐藤篤理事長)は29日、99年度から07年度までの9年間にわたり、受講者を延べ2779人水増しするなどして、県と国から補助金約3099万円を不正受給していたと発表した。協会は今月15日に、02年度から07年度の6年間に約3078万円の帳簿外経理があったと謝罪したばかり。
 協会によると、水増ししたのは、職業訓練普通課程7人、短期課程で2772人の延べ2779人。
 この間、経理を担当したのは5月に退職した女性職員(59)と男性事務局長(50)の2人。聞き取り調査に、受講生減少による収入減で協会運営が厳しくなったため、水増ししたと釈明したという。
 佐藤理事長は「簿外経理の調査過程で判明した。すべてが明らかになり次第、辞表を提出する」と謝罪した。
 一方、県雇用労政課によると、協会は、水増しに過去の受講生の名前や雇用保険番号などを利用した。書類が完備され、受講料も簿外経理から振り込まれていたため、不正を見抜けなかったという。工藤誠課長は「簿外経理の見逃しが、水増しにつながった。県にも責任の一端がある」と不備を認めた。
 同課は、週内にも実態解明のため、協会に立ち入り検査する。【米川康、大久保渉】

7月30日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080730-00000113-mailo-l06