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2008年07月29日(火) 15時13分

労働時間、休業制度など4分野で採点 「父親が子育てしやすい会社」1位はどこかダイヤモンド・オンライン

 男性ファッション誌などでパパ特集が組まれるなど、「父親であることを楽しむ生き方」が「カッコイイ生き方」として認知されつつある。

 深刻な少子化を背景に、父親の育児参加の必要性が指摘されているのは周知の通りだが、当時者である30代、40代「子育て世代」の男性の価値観にも変化が生まれてきていると言えるだろう。

 こうなると、企業社会に生きるビジネスパーソンにとって気になるのは、企業側の理解やサポート。

 はたして、企業の「父親支援」はどこまで進んでいるのだろうか?

 父親支援事業を展開するNPO法人Fathering Japan(代表・安藤哲也)では、第一生命経済研究所と共同で「父親が子育てしやすい会社アンケート」を実施している。

 今年で第2回となる同アンケート(※)では、(1)労働時間 (2)休業制度 (3)出産・子育てサポート (4)啓発・研修 の4分野40項目にわたるアンケートを従業員301人以上の全上場企業に送付、67社から得られた回答をもとにポイント制により「父親が子育てしやすい会社ランキング」を決定した。

 その結果は以下の通り。

・総合部門/1位・日立製作所 2位・松下電器産業 3位・NTTデータ

・中堅・中小部門(正社員数1000人未満の企業)/1位・ニフティ 2位・マブチモーター 3位・ユー・エス・ジェイ

 総合部門1位の日立製作所は、第1回調査に引き続きV2を達成。配偶者出産休暇の男性取得者数を前年度比150%(160人)に伸ばすなど、フロントランナーとしての歩みを確かなものにしつつあるようだ。

 また、調査を主催したFathering Japanでは、厳しい競争が繰り広げられる市場環境下にあるIT産業のニフティが分野トップに輝いたことを高く評価した。

 同社では、社内ブログなどを活用した意識啓発、ファミリーデーの開催、在宅勤務・モバイルワークの拡大などの取り組みを進めているが、注目すべき点は、その主要目的が「優秀な人材確保と流失防止」であることだろう。

 同社に限らず多くの企業にとって、子育て世代である30代、40代の男性社員が競争力確保のための重要な鍵であることは言うまでもない。彼らの価値観・幸福観が、「仕事一辺倒」から「仕事と家庭生活の両立」に変化するなか、そのための環境整備が、経営課題のひとつとして重要度を増してくると思われる。

 さて、あなたの会社は?

※詳細な調査詳細は、http://www.fathering.jp/pdf/result2.pdf

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