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2008年07月29日(火) 10時06分

メリルが9000億円追加増資スポーツ報知

 サブプライム住宅ローン問題の影響で経営が低迷する米証券大手メリルリンチは28日、85億ドル(約9100億円)規模の追加増資を実施する、と発表した。

 2008年7—9月期に、サブプライム関連の金融商品約111億ドル相当を処分するが、評価損が57億ドル(約6100億円)に達する見込みで、経営安定のため新たな増資に踏み切る。

 普通株を発行し、シンガポール政府系ファンドのテマセク・ホールディングスが34億ドルを出資する。テマセクはすでに約50億ドルをメリルリンチに出資している。

 メリルリンチはサブプライム問題が本格化した昨年夏以降、同問題関連の損失が四百億ドルを突破。4—6月期まで四半期ベースで純損益が四期連続の赤字に陥っている。関連の金融商品などをほかの金融機関に比べて多く保有しており、損失拡大の長期化を防ぐため売却を急ぐ。

 また米経済通信社ブルームバーグ株を処分するなど資産売却や人員削減などリストラも加速させている。(共同)

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20080729-OHT1T00132.htm