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2008年07月29日(火) 06時02分

たむけん焼肉店で食中毒…名古屋店営業禁止処分スポーツ報知

焼き肉店での食中毒発生について記者会見する人気お笑いタレントのたむらけんじ

 お笑いタレント・たむらけんじ(35)が経営する名古屋市中区の飲食店「炭火焼肉 たむら 名古屋店」で、食中毒が発生していたことが28日、明らかになった。今月14日に食事をした客4人が下痢や発熱などの食中毒になったとして、名古屋市が同日、営業禁止処分にした。名古屋店は先月6日にオープンしたばかり。たむらは大阪市内で会見を開き「生肉に対する認識が甘かった」と謝罪。大阪蒲生本店、大阪南船場店、須磨海の家店についても27日から営業を自粛し、名古屋店の営業再開の見通しが立つまで営業を控えると発表した。

 サングラスに半裸の獅子舞芸や「ちゃ〜」などのギャグで知られるたむけんは、この日夜、上下黒のスーツ姿で大阪市内で会見。「心よりおわび申し上げます」と何度も頭を下げた。

 飛ぶ鳥を落とす勢いで躍進していた、たむけんの店から食中毒が発生した。営業禁止処分を受けた「炭火焼肉 たむら 名古屋店」は、大阪以外で初の出店となる3号店。全国展開を狙い、先月6日にオープンしたばかりだった。

 名古屋市によると、客4人は、18〜21歳の男性でアルバイト仲間。14日に生レバーやユッケなどを食べ、16日夕ごろから体調を崩し、全員が下痢、発熱など食中毒症状に。いずれも快方に向かっているが、うち1人は18日に入院した(すでに退院)という。この日は客204人が利用していた。

 22日に客から連絡を受けた名古屋市中保健所が立ち入り検査。調査により、客から細菌「カンピロバクター」が検出され、市は28日、営業禁止処分にした。同店から検出された菌との一致が判明した25日、店側は生肉商品販売を中止し、元ビッキーズの木部信彦店長が3人に直接謝罪。26日には、たむけんが4人全員に直接謝罪し、27日から営業自粛していた。

 たむけんは「僕の生肉への認識の甘さが原因だと思う。カンピロバクターについて初めて知った」と神妙に説明。おごりがあったか、との質問には「一番調子のいいときに謙虚にいかなアカンと思っているが、少しでもそういう気持ちがあったのかも。ただ、僕的にはございません」と答えた。

 大阪蒲生本店、大阪南船場店、今夏期間限定の須磨海の家店も27日から営業自粛中。当初3日間としていたが、名古屋店再開まで自粛を続ける意向。再開後も当面は生肉の販売を中止し、衛生管理態勢の見直しを行うという。

 「炭火焼肉 たむら」は、06年末に蒲生本店をオープン、翌07年11月に南船場に2号店を出店した。テレビ番組などでも積極的にPRし、タレント仲間らも話題にするなど、行列のできる店として有名になった。テレビ番組で「年商6億」と発言したこともある。

 芸能活動について、所属する「よしもとクリエイティブ・エージェンシー」は、処分予定はないとした。

 ◆カンピロバクター 食中毒の原因菌のひとつで、発症すれば発熱、腹痛、下痢を伴う腸炎症状を引き起こす。生の食肉に付着していることがあり、冷蔵庫内でも長期間生存する。少量の菌でも発症し、表面を軽く湯引きしたり、あぶっただけでは危険。また、カンピロバクターが付着した食肉を調理した包丁やまな板、手指などから、生野菜などに2次的に汚染し、食中毒の原因になることも。07年度の全国の食中毒発生件数1289件のうち、カンピロバクターによるものは416件と32%を占め、第1位。

 ◆たむら けんじ(本名・田村憲司)1973年5月4日、大阪府阪南市生まれ。35歳。府立和泉高校卒。吉本総合芸能学院(NSC)11期生で、同期に陣内智則、ケンドーコバヤシら。92年から漫才コンビ「LaLaLa」で活動も99年解散。裸にふんどし、サングラス姿で腹部に文字を書く独特のスタイルで人気となる。「炭火焼肉 たむら」は06年12月に1号店をオープンした。持ちギャグは「ちゃ〜」。180センチ、83キロ、血液型A。

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http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20080729-OHT1T00078.htm