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2008年07月26日(土) 09時55分

九州7信金が赤字 地域経済の停滞反映 3月期、本社調査西日本新聞

 九州7県に本店を置く29信用金庫の2008年3月期決算が25日、出そろった。最終的な損益を示す純損益は、前期に比べて2信金多い7信金で赤字に陥った。信金の主要取引先である地場中小、零細企業の業績悪化で貸出金が減少したことや、不良債権処理額を大幅に積み増したことなどが響いた。地域経済の停滞が、信金の決算に反映した格好だ。

 西日本新聞社が実施した決算アンケートに対し、同日までに全信金が回答した。それによると、29信金の貸出金総額(期中平均)は前期比約305億円減の2兆6300億円。小規模信金に相当する貸出金が1年で失われたことになり、信金が本業の貸出業務で苦戦を強いられている現状が明らかになった。

 純損益が赤字か減益だった信金は25信金と大半に及んだ。このうち赤字の7信金のうち、長崎県の西九州・たちばな、宮崎県の宮崎の3信金は2年連続の赤字。

 不良債権処理費用については、14信金で前期比プラス。貸出金や有価証券の利回りから、経費となる預金利回りを引いた「総資金利ざや」が前期から改善したのは4信金だけだった。

=2008/07/26付 西日本新聞朝刊=

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