記事登録
2008年07月26日(土) 07時06分

国内最大級の涅槃図修復へ 九州国博 佐賀・高伝寺所蔵 来年11月に一般公開予定西日本新聞

 九州国立博物館(福岡県太宰府市)は25日、旧佐賀藩鍋島家の菩提(ぼだい)寺、曹洞宗・高伝寺(佐賀市)が所蔵する、掛け軸としては国内最大級の涅槃(ねはん)図(縦15、2メートル、横6メートル)を公開した。九州国博で破れやしわを修復する。作業が終わる来年11月末ごろに同館で一般公開する予定。

 涅槃図は江戸時代の1706(宝永3)年、第3代佐賀藩主鍋島綱茂の命で、京都の絵師若井利左衛門利久(りさえもんとしひさ)が京都にある東福寺の涅槃図を写し取って描いた。東福寺の図の1、5倍の大きさがある点が最大の特徴。入滅した釈迦(しゃか)を弟子や像、猫などの動物が取り囲んで悲しむ様子を表現している。

 高伝寺では毎年4月19日から5月の大型連休までの間、涅槃図を一般公開しているが、前回修復から160年余が経過し、傷みが目立つことから九州国博に修復を依頼した。佐賀市の重要文化財のため、修復費2400万円の半額を同市が助成する。

=2008/07/26付 西日本新聞朝刊=

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080726-00000008-nnp-l40