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2008年07月26日(土) 06時25分

「追試回避」に注目=長女動機語らず、計画性なく衝動的か−父親殺害1週間・埼玉時事通信

 埼玉県川口市で製薬会社勤務の男性会社員(46)が殺害され、中学3年の長女(15)が逮捕された事件は26日で1週間。県警は、長女の学業面の悩みが真相解明のカギとみているが、捜査幹部は「(核心に触れる)供述は一切ない」と明かす。動機を探る慎重な捜査が続きそうだ。
 事件発生は19日午前3時ごろ。前日には2人でカレーを作った。しかし、悲鳴を聞いて駆け付けた母親(49)が見たのはベッドの上でぼうぜん自失の状態の娘と血を吐いて助けを呼ぶ父親の姿だった。
 学校は「何事も安心して任せられるしっかりした子だった」と戸惑う。母親も「いまだに信じ難い」と話す。しかし友人の間には「内にため込むタイプ」「記憶がない」との証言も。長女への印象は分かれている。
 小学校の卒業アルバムには級友より小さめに自分の似顔絵を描いた。同じ小学校に通い仲の良かった友人の女子生徒は、中学が別になり疎遠になったが、「バレンタインデーに、急に(チョコを)あげるって家まで来た」と、やや唐突な行動を覚えている。
 父親の影響か、理系だった長女は数学の成績低下を気にして文系への転向を考えていたという。しかし学校は「点数は平均以上。問題にするレベルではない」という。自信を失っていたのか。前日の追試に行かず、弟を装って病欠を伝えていた可能性が高まっている。 

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