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2008年07月26日(土) 20時45分

和歌山毒物カレー 事件から10年 4人の命日に慰霊祭毎日新聞

 和歌山市園部で98年7月25日に発生した毒物カレー事件は26日、犠牲者4人の命日を迎え、地元の園部第14自治会主催の慰霊祭が現場近くの公園で営まれた。遺族や被害者らはそれぞれの思いを胸に祭壇に手を合わせ、犠牲者の霊を慰めた。

 同自治会の夏祭りでカレーライスを食べた67人が急性ヒ素中毒にかかり、うち4人が死亡した。殺人罪などに問われ1、2審で死刑判決を受けた林真須美被告(47)は最高裁に上告している。

 自治会長だった夫孝寿さん(当時64歳)を亡くした谷中千鶴子さん(71)は「10年過ぎても強烈な記憶で、今でも整理がつかずに消えない思いがあります。上告審が終わるまでは気持ちが落ち着きません」と話した。自治会長の川村憲三さん(57)は「10年は年月の自然な流れに過ぎないが、改めて事件や自治会のあり方を考えるきっかけにしたい」と語った。【安藤龍朗】

【関連ニュース】
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重大ニュース参考記事:和歌山・毒物カレー事件 林真須美被告に死刑判決−−和歌山地裁(2002年12月12日)
和歌山・毒物カレー事件:過ぎ去った10年、伝える記憶 /和歌山
和歌山・毒物カレー事件:今年も命日に慰霊祭 被告自宅跡地、住民集いの場に

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