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2008年07月25日(金) 07時06分

被爆証言のDVD完成 高校生、15人分収録 長崎市 「平和の願い未来に伝えたい」西日本新聞

 核兵器廃絶と世界平和を訴える署名活動に取り組んでいる「高校生1万人署名活動実行委員会」(事務局・長崎市)のメンバーが、国内や海外在住の被爆者15人の証言を収録した5枚組のDVDを完成させた。24日、長崎市役所で記者会見した高校生は「被爆者の肉声を通して、その思いを多くの若い世代に伝えたい」と話した。

 タイトルは「今 伝えたい‐あの日からのメッセージ」。高校生たちは「私たちが、被爆証言を聞ける最後の世代かも知れない。被爆者の言葉を未来に残そう」と、今年2月に取材を始めた。

 6月までに、長崎市や広島市だけでなく、韓国やブラジルなど海外に住む被爆者も訪ね、計25人分の被爆証言をビデオカメラに収めた。収録した証言は約25時間分に上り、うち15人分を5枚のDVD(1枚約80分)にまとめた。40セットを作成。希望者に貸し出す。

 今年3月、韓国で被爆者が生活する老人施設を訪ねた活水高3年の尾田彩歌(あやか)さん(18)=長崎市=は「実際に会って、被爆者の高齢化を実感した。被爆者の声を残し、平和を願う思いを伝えないといけない」と話した。

 同委員会は英語版も作り、8月に国連欧州本部(スイス・ジュネーブ)に核兵器廃絶を求める署名とともに届ける。

=2008/07/25付 西日本新聞朝刊=

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080725-00000009-nnp-l42