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2008年07月25日(金) 12時31分

<ストーカー判事>罷免手続きも進む 9月上旬にも訴追判断毎日新聞

 宇都宮地裁判事の下山芳晴被告については、刑事裁判と並行して、罷免に向けた手続きも進んでいる。最高裁は6月、下山判事を弾劾裁判で罷免するよう求め、国会の裁判官訴追委員会に訴追請求した。訴追委は調査を始め、今月7日に臼井日出男委員長らが拘置中だった下山判事から事情聴取した。

 25日の初公判を受け、訴追委は来週、裁判所に捜査記録の開示を求める。臨時国会の召集が見込まれる8月下旬にも調査小委員会を開き、事情聴取の結果や捜査記録の内容を検討。早ければ9月上旬の委員会で結論を出す見通しで、委員20人の3分の2以上が賛成すれば、国会の裁判官弾劾裁判所に罷免を求めて訴追する。

 弾劾裁判所は衆参両院議員7人ずつ計14人で組織。公開の法廷で審理し、3分の2以上の賛成で罷免判決を言い渡す。過去、弾劾裁判所に訴追されたのは7件6人。下山判事が罷免判決を受ければ、女子中学生買春で有罪が確定した01年の東京高裁判事以来6人目となる。

 罷免されると法曹資格を失い、退職金も支払われない。判決から5年以上経過すれば、弾劾裁判所に資格回復を求めることができる。【北村和巳】

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