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2008年07月25日(金) 22時12分

<ライブドア>赤字、訴訟抱え苦戦 ネット事業中心に再建中毎日新聞

 ライブドアの粉飾決算事件で2審も実刑判決を受けた元社長、堀江貴文被告が去った後のライブドアホールディングス(HD)は、昨年12月に就任した経済産業省出身の石坂弘紀社長の下、ブログなどインターネット事業に経営資源を集中し、再上場を目指して再建を進めている。しかし、事件のイメージダウンと混乱が尾を引き、08年3月期は53億円の連結最終赤字になるなど苦戦が続く。旧経営陣による証券取引法違反事件に絡んだ複数の損害賠償請求訴訟も抱え、経営の先行きは不透明だ。

 ライブドアHDは8月1日付で「LDH」に社名を変える。石坂社長は変更理由を「いまだにイメージが悪く営業の足を引っ張っている」と説明する。

 ライブドアは堀江元社長のM&A(合併・買収)戦略で急拡大した。事件後、経営を引き継いだ平松庚三前社長は、自らの出身母体のソフト会社「弥生」や金融子会社のライブドアフィナンシャルホールディングスなどを次々と売却。現在は約260万人のブロガーが登録する国内2位のブログサイトを柱としたインターネット事業を中心に再建を図る。

 最大の懸案は個人や法人から提起された約700億円の損害賠償請求訴訟。裁判の行方次第で経営の将来は大きく変わる。6月の定時株主総会で、現経営陣は「市場にこだわらず再上場を探っているが、訴訟がはっきりしないと難しい」と明かした。【前川雅俊】

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