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2008年07月24日(木) 01時20分

岩手県で震度6強、震源は県沿岸北部でM6・8読売新聞

 24日午前0時26分ごろ、岩手県沿岸北部を震源とする地震があり、同県洋野町で震度6強を観測したほか、同県野田村と青森県八戸市、同県五戸町、階上町で震度6弱を観測した。

 気象庁の推計では震源の深さは約120キロで、マグニチュードは6・8。先月14日に発生した岩手・宮城内陸地震で大きな被害を受けた宮城県栗原市も震度5強だった。青森県三沢市消防本部に入った情報によると、三沢市織笠で70歳代の女性が自宅の階段から転落し、負傷した。この地震を受け、警察庁は災害警備本部を設置した。

 震度5強の地域は青森県東北町や岩手県宮古市、同県久慈市、宮城県気仙沼市など東北の太平洋岸を中心に広い範囲に及んでいる。

 震度6強を観測した岩手県洋野町の地域振興課の長根長治補佐は自宅で就寝中、ドスンという縦揺れを感じ、寝室のタンスが倒れないようすぐに支えたが、横揺れが1分以上続いたように感じた。食器が棚から落ちて割れるなどしたため同庁舎に駆け付けたという。

 また震度5強を記録した岩手県宮古市危機管理課の鈴木清治郎さんは激しい横揺れに、家族4人とも壁にしがみついて揺れがおさまるのを待ったという。その後、すぐに役所に駆けつけると、棚などに保管されていた書類が落ちていた。鈴木さんは「今までにない強い揺れでとても怖かった」と語った。

 震源地に最も近い日本原燃の再処理工場(青森県六ヶ所村)は24日午前1時の時点で、放射能の数値に異常はみられない。東北電力によると、営業運転中の女川原子力発電所2、3号機(宮城県女川町、石巻市)と、定期検査の最終段階で試験運転に入っていた東通原発1号機(青森県東通村)のいずれも地震による緊急停止などはなく、運転を継続している。

 震度5弱以上を記録した主な地域は次の通り。

 ▽震度5強 岩手県釜石市、二戸市、北上市、一関市、奥州市、宮城県大崎市▽震度5弱 岩手県陸前高田市、盛岡市、八幡平市、花巻市、青森県十和田市、三沢市、宮城県登米市、岩沼市、石巻市。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080724-OYT1T00070.htm