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2008年07月24日(木) 11時59分

横暴さが目立つ 大手マスコミ記者ツカサネット新聞

大手マスコミ記者の横暴さが目立っている。記者自身は分からないのかもしれないが、テレビで記者会見を見ている視聴者には、その横暴さが実感として伝わってくる。

愛知県岡崎市の東名高速道路で起きた中学2年の少年によるバスジャック事件の時も、そうだった。容疑者は山口県宇部市の少年という第一報がマスコミによって伝えられたが、当の宇部市教育委員会では、どこの中学校の生徒なのか分からない状況での最初の記者会見といった感じだった。ローカルニュースで、その様子を見ていると、記者たちから記者会見を強要されたような気もする。

事件でも事故でも、第一報の時点では、情報はマスコミの方が勝っている。十分な情報がない状況で、関係者をカメラの前に引きずり出すことに何の意味があるのだろうか。このような状況で、容赦のない記者の質問は続く。当然のことながら、関係者からは、「分からない」という答えばかりだ。

山口県では以前、周南市で徳山高専の女子学生が、同級生の少年に殺害されるという事件が起きた。この時、「容疑者の少年は徳山高専の学生らしい」という第一報がマスコミから伝えられた。徳山高専の学校関係者がマスコミに取り囲まれ、あれこれ質問を受けていたが、その学校関係者は、「警察からは、まだ徳山高専の学生だという連絡もなく、何も分からないのです」と答えるのが精一杯だった。

少年事件の場合は、警察は情報公開に慎重になる。マスコミは、いち早く独自の手段で情報をつかみ、報道する。第一報の時点で、何も分からない関係者をカメラの前に引きずり出しても、何の意味もない。ただ、頭を下げる映像だけというのが実情だろう。

何が何でも、ます、関係者をカメラの前に引きずり出そうという大手マスコミの横暴さは、改めるべきだろう。同様なことを、大手マスコミの不祥事の時にも行うかと言えば、身内意識からそんなことはしない。記者会見は、情報が十分に集まった時点で行っても、遅くはない。いや、遅くはないというよりも、それが当然だろう。


(記者:ニュースマン)

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