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2008年07月24日(木) 02時35分

岩手で未明に震度6強 青森6弱、けが人多数中国新聞

 二十四日午前零時二十六分ごろ、岩手県洋野町大野で震度6強、青森県八戸市などで震度6弱を記録する地震があった。北海道や東北、関東地方の広い範囲で震度4や震度3を観測した。

 青森県八戸市民病院によると十六人が負傷し手当を受けたほか、三沢市でも七十代女性が転倒、骨折の疑いで搬送された。岩手、宮城、秋田県内でも負傷による搬送者がおり、少なくとも二十人のけが人が出た。

 岩手県によると、岩泉土木事務所に落石や土砂崩れの情報が入っている。八戸市消防本部によると、地震発生後、市内で火災が発生しているとの通報があった。

 気象庁によると、震源地は岩手県沿岸北部で、震源の深さは約一二〇キロ。地震の規模はマグニチュード(M)6・8と推定される。揺れの大きかった地域は、土砂災害の危険性が高まっているとして、同庁は警戒を呼び掛けた。岩手県知事は二十四日午前零時四十五分、陸上自衛隊に災害派遣要請。政府は現地に調査団を派遣する。

 東北電力によると、岩手、青森、宮城、福島各県で計約一万戸が停電。岩手県川井村で百十九世帯が断水した。宮城県の女川原発と、青森県の東通原発は通常通り運転。日本原燃によると、使用済み核燃料再処理工場などの核燃料サイクル施設に異常はなく、放射能漏れもないという。八戸市では東北電力の火力発電所が手動停止した。

 JR北海道によると、青函トンネル内を走行中だった寝台特急が状況確認のためトンネル内で一時停車。東北新幹線は発生時に運行を終えており影響はなかった。JR東日本は仙台以北の在来線で運行を見合わせ、施設設備の安全を点検した。

 日本道路交通情報センターによると、高速道路では施設の安全点検のため、東北、八戸、釜石、秋田道などが通行止め。道路の損壊など大きな被害は二十四日午前一時現在、確認されていないという。

【写真説明】地震で商品棚から落下し、割れた酒類の瓶を片づけるコンビニ店員=24日午前0時45分、岩手県久慈市

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200807240359.html