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2008年07月23日(水) 12時42分

「とっさに決意」仕事で家族とトラブルか…八王子通り魔事件スポーツ報知

 東京都八王子市の京王八王子駅ビルの書店で女性2人が刺されて死傷した通り魔事件で、殺人未遂の疑いで逮捕された八王子市の会社員、菅野昭一容疑者(33)が、警視庁捜査1課と八王子署の調べに「仕事のことで家族とトラブルになり、とっさに無差別に人を殺そうと決意した」と供述していることが23日、分かった。

 捜査1課などは、家族とのトラブルが引き金になり、菅野容疑者が通り魔の犯行を決意したとみて、殺人容疑に切り替え詳しい経緯を調べる。

 家族とのトラブルを供述していることについて、父親(69)は「SOSはなかった。相談なんかなかった」と話しており、捜査1課などは慎重に動機を調べる方針。

 調べでは、菅野容疑者は22日午後9時40分ごろ、書店で働いていたアルバイト店員の中央大4年斉木愛(まな)さん(22)=宇都宮市出身、八王子市打越町=の左胸を、持ってきた文化包丁で1回、刺した疑い。失血死とみられる。近くにいた女性客で大学生の原田夏希さん(21)も胸を刺されるなどして負傷した。命に別条はないという。

 菅野容疑者は現場近くのスーパーで包丁を買い、犯行後はビルのエレベーター内に捨て、診察券などが入った黒いリュックサックを書店内に残していた。

 菅野容疑者は犯行の約30分後、現場から約400メートル離れたJR八王子駅近くの交番前を歩いていたのを警察官が職務質問して取り押さえた。菅野容疑者は「本屋で人を刺した」と認め、交番で逮捕された。

 警視庁は当初、斉木さんの名前を「斎木」と、学年を「3年」と発表したが、訂正した。

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20080723-OHT1T00109.htm