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2008年07月23日(水) 09時56分

逮捕の男「とっさに殺人を決意」 八王子の女性2人死傷中国新聞

 東京都八王子市の京王八王子駅ビル九階の書店で女性二人が死傷した事件で、警視庁捜査一課と八王子署の二十三日までの調べで、殺人未遂容疑で逮捕した男は八王子市川口町、自称会社員、菅野昭一容疑者(33)と分かった。

 亡くなったアルバイト店員は中央大四年斉木愛(まな)さん(22)、腕や胸など三カ所を切られた女性客は原田夏希さん(21)だったことも判明した。

 菅野容疑者は「仕事がうまくいかず、両親に相談したが乗ってくれなかった。とっさに無差別に人を殺そうと決意し、文化包丁を購入して書店に行った」と供述しているという。捜査一課などは、家族とのトラブルが引き金になり、通り魔の犯行を決意したとみて、殺人容疑に切り替え詳しい経緯を調べる。

 調べでは、菅野容疑者は二十二日午後九時四十分ごろ、書店の入り口近くで働いていた斉木さんの胸を正面から文化包丁で刺した疑い。近くにいた原田さんも切り付けられ負傷した。

 菅野容疑者は犯行の約三十分後、現場から約四百メートル離れたJR八王子駅近くの交番前を歩いていたのを警察官が職務質問して取り押さえた。菅野容疑者は「本屋で人を刺した」と認め、交番で逮捕された。

【写真説明】女性が刺された駅ビルで、慌ただしく出入りする捜査員=23日午前0時10分、東京都八王子市

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200807230110.html