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2008年07月23日(水) 13時24分

大分教員汚職、ついに地元紙にもオーマイニュース

 大分県教育委員会における、教員採用や昇進に関する汚職事件。7月22日になって、なんと地元の新聞社の事業部長が関与していたことを、同紙の夕刊が明らかにしました。

 この新聞とは、大分県内で多くの読者を持つ「大分合同新聞」です。購読するすべての世帯に朝夕刊を完全セット版で届けることが、読者の支持につながっていると見られていますが、完全セット版で届けられたその日の夕刊をご覧になった大分県内の人は、かなり驚かれたことと思います。

 と言うのも、同社の事業局に勤める事業部長(52歳)が、昨年行われた教員採用試験をめぐり、2006年に行われたあるパーティーで、同席していた大分市教育委員会の部長と雑談、娘さんに対する口利きを依頼したことを、紙面で明らかにしたからです。本来県教委を追求するべき立場にあるはずが、5人の逮捕者を出した県教委と同じ考えを持っていたと言う、泥沼の状態と化していたのです。

 (さらに詳しいことは、大分合同が自社のサイトで公表しています)

 大分合同は、その日のうちに事業局長と事業部長への処分を発表しました。そのあと夜9時過ぎから記者会見を開き、同席した40人の記者を前に謝罪したあと、再発防止や倫理教育の徹底を約束しました。

 しかし、同社への疑問は残ります。確かに大分合同は県紙であり、これまでも読者や県民を向いて紙面づくりをしてきていることは疑う余地がないと思います。

 ただ今回のように、自分たちの立場を悪用した社員が、県の関係者に対する口利きを行い、それが全国的なニュースになった中で大々的に報じられたとなると、かなりの確率で不信を招く可能性があるかもしれません。

 大分合同の社員の皆さんにはそれなりのモラルがおありでしょうから、今後、事業部長のような行動だけはしないでほしいものです。

(記者:河村 崇)

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