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2008年07月23日(水) 21時28分

<司法試験>中教審が日弁連に反論 合格者増員「減速」案で毎日新聞

 司法試験合格者を2010年に年間3000人に増やす政府の方針に対し、日本弁護士連合会が「ペースを減速すべき」と訴えていることについて、中央教育審議会の法科大学院特別委員会は23日、「法曹養成制度見直しを必要とするほど重大な問題は認められない」との反対意見をまとめた。

 この日の同委員会で座長の田中成明・関西学院大大学院教授がこれまでの議論を整理する形で発言。田中座長は法科大学院の現状について「一部とは言え、改善を要する問題があり(真摯、しん、し)に取り組むべき」とした上で、「教育課程の整備が着実に進み、司法制度改革で期待される役割を十分果たしている」とした。

 また「現時点では修了者の質が実際の活動を通じて国民の評価を受けるに至っておらず、法曹の質低下が性急に論じられることを問題視する意見も(同委員会内で)多い」としている。

 日弁連は18日の理事会で「増員による質低下が懸念される」として、ペースダウンを求める緊急提言を採択した。【加藤隆寛】

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