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2008年07月22日(火) 18時57分

裁判員制度 被告にネクタイと靴着用認める 法務省方針毎日新聞

 裁判員制度で法務省は、被告が希望すればネクタイと靴の着用を認める方針を決め、22日行われた東京地裁での模擬裁判で被告役が着用した。日本弁護士連合会の要望を受けた措置で、着席位置も従来の被告席から弁護士の隣に変更して行われた。

 法務省は、▽ネクタイ着用は自殺の恐れがある▽靴の着用は逃走が容易になる−−として認めていなかった。このため被告はノーネクタイ、サンダル履きが一般的だったが、市民から選ばれる裁判員に対する印象が悪く、有罪の予断を抱かせる恐れがある、と日弁連が変更を求めていた。

 採用されるネクタイはフックを首回りに取り付ける形。靴は見た目が革靴でかかと部分のないサンダル。いずれも市販品で、拘置所が希望する被告に貸し出す。

 被告の着席位置も、日弁連から「刑務官に挟まれ意思疎通が困難」との指摘を受け、弁護士の前にある被告席でなく、弁護士の隣への着席を認める。【石川淳一】

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