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2008年07月18日(金) 14時23分

<バスジャック>「西鉄事件」を思い出し計画…少年供述毎日新聞

 愛知県の東名高速道路で起きた高速バス乗っ取り事件で、監禁と銃刀法違反容疑で逮捕された山口県宇部市の中学2年の少年(14)が県警の調べに対し、乗っ取りを計画したきっかけについて「母親がずっと前に西鉄のバスジャック事件について話していたのを思い出した」と供述していることが18日分かった。少年は15日に家出した時点では「バスジャックは考えていなかった」といい、事件前夜に名古屋市へ来てから思いついたと話しているという。

 調べでは、少年は14日夜、同じ中学の女子生徒との交友を巡って両親から激しくしかられ、15日未明に家出。山口県下関市や北九州市を経て同日深夜に新幹線で名古屋駅に到着した。その後、両親を困らせる方法を考えていたところ、母親の言葉を思い出し、16日午前に100円ショップでナイフ2本を購入、正午発の東京行き高速バスに乗ったという。

 県警によると、少年は「親には会いたくない」と話すなど、両親への反発をあらわにしている。県警は来週にも宇部市の自宅を捜索するなどして、少年が両親にしかられて逆恨みするに至った理由を詳しく調べる。

 00年の西鉄高速バス乗っ取り事件では、包丁を持った当時17歳の佐賀市の少年が福岡県内を走行中のバスを乗っ取って広島県内へ向かい、乗客1人が殺害され、5人が重軽傷を負った。

 県警は18日午前、宇部市の少年を監禁と銃刀法違反の逮捕容疑に加え、バスを奪った強盗容疑で名古屋地検岡崎支部に送検した。【飯田和樹】

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