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2008年07月18日(金) 13時01分

愛知・東名バスジャック:生徒に動揺も 臨床心理士ら、心のケア始まる /山口毎日新聞

 バスジャック事件から一夜明けた17日、少年(14)が通う宇部市の中学で臨床心理士らによる心のケアが始まった。市教委によると、動揺をみせる生徒がおり、校長が事件を伝えると涙を流す生徒や教諭がいた。
 担当するのは、精神科医ら専門家で作る民間団体「山口県クライシスレスポンスチーム」のメンバーらで、19日からの夏休み中も校内にスクールカウンセラーを置き、生徒や保護者の相談に乗る。
 また、校長の校内放送は午前8時半から約3分間あり「気持ちをしっかり持って先生方と力を合わせて頑張ってくれることを願っている」などと話した。
 1年の男子生徒は「(少年は)後輩に優しく、話しながら帰宅することもあった」という。2年の女子生徒は「切れやすい性格だったが、こんなことするなんて」とショックを受けた様子だった。
 同日午後7時からは保護者を対象に説明会が開かれた。
 ◇夢はパイロット
 少年は昨春、小学校の卒業アルバムに掲載された作文で将来の夢をつづっていた。
 タイトルは「世界中の空をとびたい」で、「お客さんの命を安全に運ぶ重大な仕事。パイロットになるために中学校、高校、大学でしっかり勉強し、精神力もきたえていきたい」などと書いていた。また、クラスメートに「いっぱいの思い出をありがとう。中学に行ったらもっといい思い出を作ろうネ」とメッセージを送っていた。【後藤俊介、脇山隆俊、藤沢美由紀】
〔山口版〕

7月18日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080718-00000087-mailo-l35