2008年07月18日(金) 02時31分

＜バスジャック＞両親から逃れたい…少年「東京行き」を狙う（毎日新聞）

　愛知県の東名高速道路で起きた高速バス乗っ取り事件で、監禁と銃刀法違反容疑で逮捕された山口県宇部市の中学２年の少年（１４）が県警の調べに「混雑した街に紛れ込めば、両親に見つからないと思った」と供述していることが１７日分かった。県警は少年が両親にしかられた腹いせに加え、両親から逃げたいとの思いから、東京駅行きのバスを狙ったとみて慎重に供述を分析している。

　調べでは、これまで少年がなぜ東京駅行きの高速バスを乗っ取り、県警捜査員の説得に対しても当初「東京へ行くんだ」と言い張るなど東京にこだわったか明らかでなかったが、少年は「（東京の）街の混雑に紛れ込み、両親から逃れたかった」とする供述を始めたという。

　これまで「親をめちゃめちゃにしてやりたいと思った」「世の中を騒がせたかった」と供述しており、県警はしかられて自暴自棄になった少年が、両親への嫌がらせとして騒ぎを起こしたうえで、東京の人込みに逃げ込もうとしたとみている。

　県警によると、少年はこれまで落ち着いた様子で調べに応じているという。

　一方、少年は両親にしかられて１５日未明に家出した後、山口県下関市の繁華街で時間つぶしをしていたことも新たに判明。その後、同日夜に北九州市のＪＲ小倉駅から最終の新幹線で名古屋駅へ向かってホテルに宿泊。１６日午前に名古屋市内の１００円ショップでナイフ２本を購入した後、ＪＲ東海バス（名古屋市）の名古屋駅発東京駅行き高速バスに乗車した。【飯田和樹、佐野裕】

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