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2008年07月18日(金) 00時00分

カジノ合法化知事会で異論読売新聞

検討持ち越し

 松沢知事は17日、横浜市で開かれた全国知事会議で、持論の「カジノ合法化」について、本格的に検討を始めるよう提案した。しかし、反対や慎重な意見が相次ぎ、カジノ合法化を検討するかどうかの結論は、次回以降に持ち越されることになった。会議終了後、松沢知事は「知事会は大胆な政策提言ができない」と漏らし、「国と情報交換しながら、やる気のある県と一緒に研究していく」との方針を明らかにした。

 カジノ導入について、松沢知事は「日本の観光戦略の中で位置付けるべき」と意欲的で、県は昨年度からカジノ実現の研究に取り組んでいる。東京都などもすでに検討を開始、自民党内にも法制化の議論がある。

 この日の知事会議では、松沢知事が「国が動く前に、知事会はカジノによる地域振興の在り方を示すべき」と訴えると、「新しいエンターテインメント。議論を進めてほしい」(仲井真弘多・沖縄県知事)との賛同意見が出た。

 しかし、カジノが導入されている中国・マカオを例に挙げた兵庫県の井戸敏三知事が「格差社会を拡大させるもので、検討するまでもない」と反対意見を述べ、長崎県の金子原二郎知事も「議論してまとまらなければ、かえってカジノ推進の動きに悪影響を与える」と、慎重な対応を求めた。この結果、知事会長の麻生渡・福岡県知事が「賛成、反対の両意見があることを念頭に、取り上げるかどうか再度検討したい」とまとめた。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kanagawa/news/20080718-OYT8T00125.htm