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2008年07月18日(金) 08時02分

「カシミヤ50%」ウソだった 公取委、生協連に排除命令産経新聞

 「ハーフカシミヤ」として販売したカーディガンなどにほとんどカシミヤが含まれていなかったとして、公正取引委員会は17日、景品表示法違反(優良誤認)で日本生活協同組合連合会(生協連、東京都渋谷区)に排除命令を出した。カシミヤの販売に関して公取委が排除命令を出すのはこの1年だけで3回目。

 公取委によると、生協連は平成19年9月〜今年3月の間、「オリジナルハーフカシミヤ衿付きロングカーディガン」など9品目を会員向けのカタログに掲載。いずれも「素材カシミヤ50%」と記載されていたが、公取委がサンプル調査した結果、1〜5%程度しか含まれていなかった。主な素材はウールだった。

 生協連は今年4月、商品にカシミヤがほとんど入っていない事態を告知し、購入した会員に返金を始めるとともに公取委に通報していた。公取委に「中国で生産した際、原糸の段階でカシミヤが入っていなかったとみられる」と説明しているという。

 カシミヤヤギは高原を好み、寒暖の差に耐えるために体に生やす産毛がカシミヤ製品となる。だが最大原産国の中国では、カシミヤヤギが砂漠化の一因になるなどとして、政府が規制を強めているともいわれ、希少価値が高まっている。これまでに排除命令を受けた会社はいずれも「取引業者の言い分を信じた」と話しており、チェックの甘さが浮き彫りとなっている。

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